「腰がつらいのに、仕事で荷物を運ばなければならない」「買い物袋や子どもの荷物を持つたびに腰が重くなる」「正しい持ち上げ方を調べて試しているが、結局つらい」。腰がつらいときの荷物運びは、「持ち方を直せばよい」という話になりがちです。しかし、持ち方を変えても運ぶ回数や重さがそのままでは負担は変わりません。先に考えたいのは、運搬そのものを減らす・置き換える・分ける・頼むという選び方です。
この記事では、腰がつらいときに荷物運びをどう調整するか(減らす・分ける・頼む)、その前に確認したい症状、医療機関へ相談したい症状、受診時に伝えたいことをまとめます。急に出た強い腰痛の処置や、重さの目安、「この持ち方なら安全」という保証は、この記事では扱いません。腰の症状の原因を特定できるのは医療機関です。この記事は判断のための材料としてお読みください。
先に確認したいこと
荷物運びの工夫を考える前に、腰の状態が「工夫で対応してよい段階か」を確認してください。次に当てはまる場合は、工夫より先に後述する「医療機関へ相談したい症状」を見てください。
- 尿が出にくい、尿や便が漏れる、股の間や会陰部の感覚がおかしい、両脚に力が入らない(どれか一つでも工夫に進まず 119 番)
- 荷物を持ったときに急に強い痛みが出て、その後動けない、立てない
- 脚にしびれや力の入りにくさがある(どれか一つでも)
- 発熱、転倒や事故のあと、安静にしていても強まる痛み(どれか一つでも)
- 仕事や家事に支障が出るほどの痛みが続いている
これらが無く、「重くてつらいが動ける」という段階であれば、次の「医療機関へ相談したい症状」を確認したうえで、その後の節の調整を職場や家庭で相談してください。
医療機関へ相談したい症状
次のような症状は、腰のつらさとして様子を見ず、救急要請(119 番)をしてください。救急車が必要か迷うときだけ、救急相談(#7119)を使ってください。
- 新しく、尿が出にくい、尿や便が漏れる、股の間や会陰部の感覚がおかしい、両脚に力が入らない(どれか一つで 119 番。揃うまで待たないでください)
- 荷物を持った瞬間や転倒のあと、痛みで動けない、または安全に移動できない
- お腹や背中の急な強い痛みに、冷や汗、気を失いそうな感じのどれかがある(一つでも 119 番)
- 意識がぼんやりする、受け答えがはっきりしない
- 転倒で頭を打ったあとに、意識がぼんやりする、繰り返し吐く、頭痛が悪化していく(このうち一つでも)
次の場合は、整体や職場での工夫で様子を見ず、予約診療を待たずに、当日中に救急外来へ相談してください。
- 発熱を伴う腰の痛み(以前からある重さに、発熱が加わった場合を含みます)
- 転倒や事故のあとに出た腰の痛み(強い痛みに限りません。歩けても、高齢の方は背骨の骨折の可能性を否定できません)
- 荷物を持ったあとに急に出た強い痛み
- 安静にしていても強まっていく痛み
- 片脚の急なしびれや脱力。両脚の新しいしびれ
- 転倒で頭を打った(上の症状が無くても、当日中に救急外来へ)
次の場合は、整体より先に医療機関(整形外科など)へ、日数を置かずに相談してください。
- 運搬を減らしても痛みが続く、強くなる
- 脚にしびれやだるさが出る、歩くと脚が重くなる
- 夜間に痛みで目が覚める
- 体重が減ってきた、だるさが続く
- 仕事や家事に支障が出ている(期間の長さを待つ必要はありません)
ここに当てはまらないことは、受診が不要という意味ではありません。工夫で紛れているからといって問題が無いとは言えず、続くなら日数を待たずに相談してください。119 番の症状は 119 番、当日の症状は救急外来へ。減らす・分ける・持つ、には進まないでください。
運搬そのものを減らす・置き換える
「正しく持ち上げる」より先に、「運ばなくて済む方法」を探します。
- 配送・宅配・ネットスーパーなど、運搬を外部に置き換えられるものは置き換える。職場なら搬入業者や配送の利用を相談する
- 台車やカートなどを利用できるか、積み下ろしも含めて職場や家族に相談する
- 保管場所を変えて、運ぶ距離を短くする。よく使う物を腰の高さに置き、床や高い棚から持ち上げる回数を減らす
- まとめ買いを小分けにする(ただし、回数が増えて合計の負担が増えるなら逆効果です。回数と重さの両方を減らす組み合わせを選んでください)
作業を分ける・頼む
- 職場では、運搬の担当や工程を分けられないか相談する。「腰がつらい間は運搬を外す」という一時的な調整を遠慮しない
- 家庭では、家族と分担する。子どもの荷物や買い物は、持つ人を交代する
- 一人で持たず、二人で持つ。頼める人がいない場面では、運ぶ時間帯や経路を変えて、エレベーターや台車が使える条件にする
- 荷物の量そのものを見直す(毎日運ぶ必要があるか、置いておけるものはないか)
どうしても自分で持つ場合も、「この持ち方なら安全」という保証はありません。持ち方は痛みが出るかどうかを試す動作ではなく、痛みが出る持ち方は、その場でやめてください。運ぶ回数や重さを減らすことが先です。
受診時に伝えたいこと
- いつから続いているか。きっかけ(持ち上げた物、転倒)の有無
- 一日に運ぶ荷物の重さ・回数・距離と、運搬を減らすために既に試したこと
- 脚のしびれ・だるさ、発熱、夜間痛、排尿や排便の変化の有無
- 職場での配置換えや休業の相談に、診断書や意見書が必要かどうか
- 治療中の病気、飲んでいる薬
千歳烏山で相談先を考えるとき
荷物運びで腰がつらい背景には、筋肉や関節の疲労だけでなく、腰の病気や内臓の病気が関わることもあります。原因の確認と、検査や治療の判断は医療機関の役割です。検査で異常が見つからなかったことだけでは、整体で対応できるかは判断できません。症状が続く場合は、経過と生活上の支障を受診先へ伝えてください。
当院では、初回にお話をうかがい、今の状態と、整体でお手伝いできる範囲・できない範囲をお伝えしたうえで進め方をご相談します。受診が必要と考えられる場合は、その場でお伝えします。医療機関で確認を受けたあとでも、新しい症状や悪化があれば、再度医療機関へ相談することをお勧めします。
腰まわりの症状について詳しくは、腰の症状のページもご覧ください。
よくあるご質問
Q. 正しい持ち上げ方を覚えれば運び続けて大丈夫ですか 持ち方の注意は負担を減らす助けになりますが、運ぶ回数や重さがそのままなら安全とは言えません。先に運搬を減らす・分ける・頼む方法を職場や家庭で相談してください。
Q. 腰がつらい日に相談してもよいですか まず上記の「医療機関へ相談したい症状」に当てはまらないかを確認してください。股の間の感覚の異常、尿や便の異常、両脚の脱力、荷物を持った瞬間に動けなくなった場合は 119 番です。発熱、片脚の急なしびれや脱力、両脚の新しいしびれ、転倒後の痛み、荷物を持ったあとの急な強い痛みは当日中の救急外来です。その当日は来院しないでください。これらに当てはまらないことだけで、整体で対応できるとは判断できません。症状そのものの原因は、まず医療機関で確認してください。
ご予約・アクセス
千歳烏山駅から徒歩 4 分です。院の場所や駐車場、ご予約方法はアクセス・院情報をご覧ください。ご相談だけでも構いません。


